オニカサゴ、鬼鍋食いたさで久々出撃したが・・・

2月11日(土)、三崎港のえいあん丸からオニカサゴに行ってきた。
無性に鬼鍋が食べたくなって久々オニカサゴ釣りにでも出掛けてみようかと、木曜日に船宿HPを覗いてみたらナント、右舷トモに1名の予約のみ。今週はお天気も大丈夫そうなので、その場で左舷トモに予約を入れて釣行決定。当店は船宿HPから好きな日の好きな釣りモノに釣り座指定で予約できるシステムなので、ムダに早く行く必要もなければ、激混みだったらどうしようなんて心配もまったく不要なのが実にウレシイ。また、以前は受付時に住所や氏名などの記入が必要だったが、近年は予約時に入力した情報が予め乗船券に印刷されているので、それすら不要となり更に素晴らしい。で、このところの状況はと言うと実はかなりキビシそうで、0〜1尾なんて日もザラ?で型も小振りが多そうな感じ。しかも今週はシケが挟まったりで殆ど出船も無く近況はまったく読めない。船宿HPのトップを飾る写真も泳がせ船で上がった大ブリ、大ダイに刷新され、オニカサゴの写真がついに消え去った。そんな模様だから、お客の立場からして船が空いてる分には良いのだが、久し振りにやるには少々ハードルが高い頃合を選んでしまった感も否めない。そもそも最初から多くは望んでおらず1Kg前後の1匹釣って、それを惜しみなく全て鍋にぶち込むのが本日のミッション。まぁ、状況が分からないだけに好転してくれることに期待するしかない。さて、送迎時間の関係でいつもより1本遅い電車に乗り込むと、案の定、I澤さんのお姿を発見。予想通り今日は別船アカムツ五目の方にご乗船とのことで現場までご一緒に。よっかつ船長のお出迎えで三浦海岸駅からは4名のお客を乗せて港へ向かった。オニカサゴ乗合は寂しいことに前日1名増えただけの3名でナント左舷は私ひとりだけ。アカムツ五目が7名の乗客で今日は船を入れ替えてオニカサゴは古い方の船で出漁。仕度に少々掛かって定刻を回った8時10分頃に河岸払いすると、今日は三崎西口から出て城ヶ島沖へと南下した。陸から離れるに連れ思ったより風が強く、追い風ながらも徐々に波も深く掘れてきて軽くジェットコースター状態。しばらく走ると前方にヤリイカ船団が目に入り、同じくらいのラインまで徐行したところで旋回。風上に船首を立てるとドヒェー!スゲ〜風。早速、位置取りが決まると今日はブザーで投入合図。船のマイクが故障したそうで、今日はラッパで行きますから!と船長。


風ビュービューでめっちゃ海悪い。この船、トモは縁がやや低いので立って釣ってるの怖かったです。

8時35分、第1投。北北東の風けっこう強く晴れ、海上はローリングとピッチングが入れ交ざって非常に海が悪いが、これがこの時期この海域の当たり前の状態かもしれない。予想よりタフなコンディションで開始となり、1投目は水深153mで着底。エンジンのクラッチが入って船体を戻す際にケツが左右に振れるので道糸を抱え込んだり払い出したり安定せず、しかも船の上下動が激しいのでタナ取りも安定しなければ、本船はトモ寄りの船縁がやや低いため立って釣っているのも恐怖感を覚えるほどで、メチャクチャ釣り難い序盤戦。鼻水が勝手に真横に飛び散りつつ一流し20分強、生体反応ゼロで回収の合図。ヤベ〜、外道も何にも当たんないし。潮回りの際にはバシャ〜ッ!と飛沫が容赦なくメガネもビショビショ。何を好き好んでこんな所でこんなことやっていなきゃいけないのか?こんな状況に置かれたら、たぶんコレが普通の感想だろう。だが出船してしまったが最後、納竿まで頑張って最低でも鍋のネタは持ち帰らねば・・・気持ちを立て直して釣りに集中しよう。二流し目は水深190mの深みから投入して徐々に浅くなる流し。途中170m付近で細かいアタリがチョコチョコ出たが、小型のノドグロカサゴと思われ全部振り払って無視したが、急に何も当たらなくなったので回収すると、やっぱり餌が取られてた。潮は適度な上げ潮が流れ悪くないが、風と潮が反対のため余計に海が悪い。30分以上掛けて水深130mまでおよそ60mを昇る大流しだったが、コレと言ったアタリは察知できず。こりゃ予想以上にキビシそう。船長もこのところの状況から確信が持てていない様子で、筋を変え水深を変えアタリの出るラインをひたすら探っているような感じ。今日の道具はいつもの『リーディングXLヤリイカ195』に先日購入した『フォースマスター1000MK』の組み合わせ。このリール、前回のアマダイ釣りではバッテリーの具合が思わしくなくパワーを感じなかったのだが、今日は純正の8.8Ahに接続したところ水を得た魚のように馬力が上がって絶好調。なるほど3000番と同レベルのパワーというのは確かに実感できるが、早くオニカサゴ掛けて巻き上げないことにはエラそうなこと言えず。根掛かり外して海底の瓦礫を170m引き上げた際にはパワー感じたけど・・・。


水深210mでコイツのアタリ取ってアワセて掛けた!・・・が、小さ過ぎて放流。(苦笑)

9時台は一層風も強まり半シケ状態。大海原に漂う一枚の木の葉の如し。沖の瀬と違って、前方、三浦半島が肉眼ではっきり見える分、安心感はあるが・・・。110〜130mの比較的浅場ではヒメのアタリに交じってフサカサゴっぽい押さえ込みのアタリを捕らえる。何時までもクーラー空っぽのままなので少しおかず稼いで置こうかと真剣に掛けに行くも、フサカサゴも相当活性が低いものと思われ食い込み渋く、船の上下動とエンジン戻しのミックスで微妙な仕掛けのコントロールも難しく、1匹も針掛かりまで持ち込めない。そうこうしているうちにようやく何か掛かったかと思えばヒメと本オニの一荷で、本日初のお魚さんは時既に11時前。だが、サイズがあまりに小さいので海底にお帰り頂き依然クーラー空っぽ。11時を回って、水深120m前後、船中初物は右舷ミヨシのお客さんの竿に。後で見に行ったら600g級の中型だったが、このキビシイ日に価値ある一尾である。この水深か?しばらく船長も浅場の105〜130m中心に流し換えるが、如何せん本オニと確信の持てるアタリは未だ皆無。オニカサゴってどんなアタリだっけ?もうひとりのお客さんも全然ダメみたいで、船中1尾のまま午後の部に突入すると、ようやく風速が落ちてきて船首はやや東向きで安定。なんだよ〜、風収まってせっかく釣り易くなったと思ったら、今度は潮が止まっちゃったじゃん。上手く行かないもんだ。潮周りは中潮の3日目で満潮が7時、干潮が13時頃の予報。流れはずっと上げ潮でこれまで徐々に浅くなる流しが続いていたがついに止まってしまった。13時半、10分ほど大きく西に場を変えて再開すると、水深206mの本日最深。この水深になると誘う度に小型のノドグロカサゴがよく反応して何回かに1回は掛かってくるが、15、6cmの小型ばかりですべて放流。頼むよまったく。今度は徐々に深くなり215mまで落としたところで潮周り。その後、170m、140mと探るもまともなアタリ何ひとつ出ず、ついにクーラー空っぽのまま定刻15時を迎えた。結果、船中3名0〜1尾でボーズが2人。本日の釣果、ノドグロ小型3尾、ヒメ3尾、オキトラギス1尾、本オニ1尾(20cm弱)で全部放流。氷も海にドボンしようかと思ったが、出船前、I澤さんがギスいる?って言ってたので氷は一応持って帰るか・・・あ〜疲れた。


寂しいので、別船アカムツ五目にご乗船のI澤さんからの差し入れで写真撮影。ノドグロカサゴ(ユメカサゴ)、ギス、カタボシアカメバル、シロムツ(オオメハタ?)・・・と言うことでコレ全部頂き物で氷捨てずに正解。(苦笑)I澤さん、ありがとうございました。


まず当日はノドグロカサゴとシロムツの湯引きを堪能。やっぱウンマイね〜、娘曰くノドグロは生でも味に自己主張があるって。右はカタボシアカメバルの刺身。よ〜く噛み締めると間違い無くメバルの味なんですが、ほのかに脂もあってコレはお刺身としては上等ですよ。


翌日は残りのノドグロを炙りで賞味。コレまたウンマイ!侮る無かれノドグロカサゴ、ついつい昨年から寝かせていた取って置きのワインを空けてしまったではないか!(笑)で、問題のギス料理はこの後続きます・・・。


左はギス鍋、と言ってもギスをすり身にした団子鍋です。繋ぎに片栗粉、卵白、生姜汁、塩&何よりも海老(イカでもいいですよ)を加えることで味に深みが増しますよ。ふっくらしたギスのつみれから程好く旨みが滲み出て、他、白菜、長ネギ、キノコしか加えてませんが予想を超える美味しい鍋になりました。右はギスの唐揚げ。ホント小骨が多くて口に当たりますが、揚げてますので何とかイケますかね。お味の方はなかなか、程好く脂の乗った上品な白身の唐揚げで、家族一同、美味しい美味しいと塩をチョンチョンあっと言う間に完食。つみれがまだ相当残ってますので、明日以降どんな料理で登場するのかお楽しみ。

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